講演1:中條 道雄 先生
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「インターネットの情報倫理について」

中條 道雄 先生(関西学院大学 総合政策学部 教授)

"Jackson's Law of Technology"
1)If pornographers are among the early adopters of a new technology,
it has definite commercial possibilities.
2)If there is a public backlash against pornographic use of the new
technology, its future is assured.


情報システムの変革
l ネットワーク化
l オープン化・標準化
l ダウンサイジング・分散化
l マルチメディア・多様化

情報倫理の重要性が注目される背景
l 情報ネットワークシステムの社会的インフラ化
l システム利用人口の急激な増加・多様化(大衆化)
l 「すべての机をPCでネット接続」
l 「すべての学校をインターネットに接続」 「社会に開かれた学校」
l 通信の即時性・双方向性・同報性
l 匿名・偽名(なりすまし)が可能
l ネット社会におけるプライバシの「非対称性」
l 個人情報の蓄積と管理
l 電子商取引(EC)の普及

l 技術面での対応の難しさ
l 法制度・社会制度の不備

情報倫理の視点(立場)と展開
l 学生・生徒、教師、父兄
l 専門家・職業人(「倫理綱領」)
l 社会人一般ユーザ
l 情報発信(生産)者
l 情報受信(消費)者

情報倫理教育の問題と課題
l 「現状」の把握と認識
l 適切・的確なカリキュラムの作成・実施(事例・体験学習)
l 実践事例の蓄積・流通(データベース?)
l 「情報ボランティア」活動の奨励・推進
l 人と人、人と自然の「共生」の視座
l 医療倫理・企業倫理・環境倫理教育等との連携・補完
l 家庭・学校・社会全般に渡る「情報倫理・安全教育」の「インフラ」の構築
(社会全体としての取り組み)
l 「国際連携」の重要性